住友商事など、豪州タスマニアに液晶ガラス基板用高純度シリカ事業会社を設立
住友商事と共立マテリアルが豪州タスマニアに液晶ガラス基板用高純度シリカ事業会社を設立
住友商事株式会社(本社:東京都中央区、社長:加藤 進、以下 住友商事)と共立マテリアル株式会社(本社:名古屋市港区、社長:堀口 隆、以下 共立マテリアル)は豪州タスマニアにおいて、液晶ガラス基板用の高純度シリカ事業会社「Tasmanian Advanced Minerals Pty Ltd.(タスマニアンアドバンスドミネラルズ社、本社:シドニー、オーストラリア)」をCominex Pty Ltd.(本社:オーストラリア、社長:Mr.Hugh Nolan、以下 コミネックス社)と共同で設立した。各社の出資比率は、住友商事80%、共立マテリアル10%、コミネックス社10%で、2007年9月頃より操業開始する計画。住友商事が経営全般・製品販売に携わり、共立マテリアルは製造・品質管理、コミネックス社はシリカ鉱山の運営・管理を主に担当する。
【 背 景 】
タスマニアのシリカは「世界中で最高クラスの品質」であり、この原砂から生産される高純度シリカは国内外の液晶ガラス基板、ハードディスク基板などのIT・ハイテク部材の原料用途に、世界の需要家から高い評価を得ている。
住友商事と共立マテリアルは、1980年代よりタスマニアにおいて粉砕加工された高純度シリカを、ほぼ一手に幅広く販売してきており、同分野では世界第1-2位の規模である。
近年、液晶ガラス基板の需要が飛躍的に伸びている事から、高純度シリカの安定供給体制を築くべく、この度、共立マテリアルと共同で仕入先であるタスマニアのシリカ原砂の鉱山会社より「シリカ原砂鉱区権」を購入し、自前の粉砕加工工場を新設する事に合意した。
資源開発、原料調達、加工から販売まで高純度シリカのサプライチェーンを確立する事で、世界規模で延びゆく液晶ガラス基板分野での更なる地位の確立と取引の拡大を図っていく。新会社の売上は2-3年内に15-20億円を目指してゆく。
住友商事は、産業機能素材用の資源の開発・加工・販売をコアビジネスの一つと位置付けており、液晶ガラス分野のみならず、汎用ガラス分野では米国産天然ソーダ灰生産拠点への出資や、販売会社のソーダアッシュジャパン設立を運営している。今後とも、バリューチェーンにおける付加価値向上により、需要家にニーズに対応しながら、製品トレードと原料・加工製造事業の両輪のビジネスからの収益の拡大を目指していく。
*新会社の概要などは、添付資料をご参照ください。