古河電工、光波PMC方式による光ファイバ振動・衝撃検知システムを開発
業界初、光波PMC方式による光ファイバ振動・衝撃検知システムを開発
-振動・衝撃現象を検知できるランニングコストの安価なシステム-
古河電気工業は様々な振動・衝撃現象を検知できる、光波PMC方式(注1)を用いたシステムを開発しました。光波PMC方式は光ファイバの持つ高速・長距離伝送特性を最大限に引き出したセンサシステムで、落石・土石流の検知や橋梁・ダム等の構造物の振動モニタをはじめ、様々な振動・衝撃現象の遠隔モニタリングシステムへの適用が可能です。2007年度下期より販売を予定しています。
本製品及び関連の製品を2007年1月24日から26日に東京ビックサイトで開催される第7回ファイバーオプテイクスEXPO(FOE2007)に出展します。
■システムの概要
遠隔地の構造物・設備で生じた振動・衝撃を、高速応答かつ高感度に検出する「光波PMC方式光ファイバ振動・衝撃検知システム」を開発しました。本システムでは、光ファイバに加わる外力(振動・衝撃)によって光ファイバ中を進行する光波の偏光状態の変動を、光波PMC装置により振動・衝撃量に変換して検知します。
現地側機器を光学受動部品で構成することで無電源動作を実現するとともに、耐ノイズ、耐雷性の高いシステムを構築できます。本システムは、落石・土石流の検知や橋梁・ダム等の構造物の振動モニタをはじめ、様々な振動現象の遠隔モニタリングシステムへの適用が可能です。(特許出願済み)
■システムの特長・データスペック
○光ファイバによる振動・衝撃の高速検知
光ファイバセンサを現地の地形・構造に応じて線的および面的敷設し、発生した振動・衝撃を検知します。
○光学受動部品の構成でノイズ・雷撃に強く、電源も不要
現地では電源を一切必要としない光学受動部品(光検出・光伝送回路)で構成されており、電気的なノイズ・雷撃に影響されません。また、検出された振動・衝撃等の外力は、光波PMC装置で分離・送出され、光ファイバ通信路により無給電で約30kmの伝送が可能です。
○保守管理が容易(ランニングコストが安価)
光ファイバセンサは物理的に切断されない限り、光ファイバの張り替えをする必要がないため、従来システムに比べ、保守管理が容易でランニングコストが安価となります。
○通信路として既設の光ファイバケーブルを活用
伝送路となる光ファイバ通信路は、道路や河川に敷設されている既設の光ファイバケーブル(シングルモード型光ファイバ)を活用できます。
■価格及び2007年度販売見込み
○価格:約2,000万円/式
○販売見込み:数十式
■備考
本製品及び関連の製品を2007年1月24日から26日に東京ビックサイトで開催される第7回ファイバ-オプテイクスEXPO(FOE2007)に出展します。
■補足
・光波PMC方式: Polarization Mode Converter
光ファイバ中を伝播する光波の偏光を光波PMC装置でモード変換して振動・衝撃量を検知する方式のことです。
(※添付資料あり)