グラクソ、抗インフルエンザウイルス薬「リレンザ」の予防に関する効能・効果承認を取得
抗インフルエンザウイルス薬「リレンザ」
予防に関する効能・効果の承認を取得
グラクソ・スミスクライン株式会社(社長:マーク・デュノワイエ、本社:東京都渋谷区、以下GSK)は、1月26日付で、抗インフルエンザウイルス薬「リレンザ」(一般名:ザナミビル水和物)の「A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の予防」に関する効能・効果の承認を取得しました。
このたびの予防に関する効能・効果の対象者は、インフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族又は共同生活者で、インフルエンザウイルス感染によるリスクの高い患者*に限られます。予防に用いる場合は、ザナミビルとして1回10mgを1日1回、10日間、専用の吸入器(ディスクヘラー)を用いて吸入します。投与対象者および投与方法は、添付文書に詳細に規定されています。
インフルエンザウイルス感染症の予防の基本はワクチン療法です。「リレンザ」の予防投与はワクチン療法に置き換わるものではありませんが、インフルエンザウイルス感染症の患者がウイルスを放出している間、その患者の同居家族や共同生活者の感染のリスクを減少させることから、臨床的意義は高いと考えられます。
「リレンザ」はインフルエンザウイルスの主な増殖部位である気道に直接到達し、ウイルスの増殖を阻止する薬剤で、世界60カ国以上で承認されています。日本ではインフルエンザウイルス感染症治療薬として2000年12月に発売、2006年2月に小児の適応を取得しています。本剤は、A型およびB型インフルエンザに有効で、気道に直接作用することから全身への影響が少なく、耐性を生じにくいと考えられています。同剤はまた、新型インフルエンザが流行した場合の治療薬としても期待されており、備蓄に関しても本邦を含め各国政府と協議が進められています。
なお、「リレンザ」は、「A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の予防」の目的で使用した場合、保険給付の対象外となります。
*インフルエンザウイルス感染によるリスクの高い患者:65歳以上の高齢者または慢性心疾患患者、代謝性疾患患者(糖尿病等)、腎機能障害患者