田辺製薬、「レミケード」のベーチェット病への難治性網膜ぶどう膜炎の効能追加承認を取得
抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤「レミケード(R)点滴静注用100」
ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎の効能追加について
田辺製薬株式会社(社長:葉山夏樹)は、1月26日、クローン病および関節リウマチの治療薬として販売中の抗ヒトTNF(腫瘍壊死因子)αモノクローナル抗体製剤「レミケード(R)点滴静注用100」(一般名:インフリキシマブ)に関し、「ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎(既存治療で効果不十分な場合に限る)」の効能・効果の追加承認を世界で初めて取得しました。
ベーチェット病は、全身性の炎症性疾患で、症状の再発と寛解を繰り返す難治性の病気です。口腔粘膜のアフタ性潰瘍、皮膚症状、目のぶどう膜炎、外陰部潰瘍を主症状とし、その他、腸管、神経、血管にも症状が発現することがあります。特に、ぶどう膜炎の発作は繰り返すと失明に至るため、発作を起こさせないことが治療の目標となっています。
最近の研究から、このぶどう膜炎の発作にTNFαというサイトカインが重要な役割を果たしていることが分ってきました。レミケードはTNFαと特異的に結合し、その作用を阻害することでTNFαが関与する炎症性疾患に対し、劇的な治療効果を示すことが既に知られています。ベーチェット病による網膜ぶどう膜炎においても高い効果が期待され、臨床試験を開始した結果、ベーチェット病による網膜ぶどう膜炎の発作を抑えることが確認されました。
ベーチェット病は、日本での発症が多く、国内で約17,000名の患者さまがこの病苦と向かい合っておられます。
田辺製薬では、これまで関節リウマチおよびクローン病で行ってきた取り組みと同様に、全例を対象とした製造販売後調査を実施し、安全性情報を確実に伝達することで、本剤の適正使用を奨め、患者さまのQOL向上に貢献したいと考えています。
以上