中外製薬、抗ウイルス剤「コペガス」がC型慢性肝炎治療薬「ペガシス」との併用療法で製造販売承認を取得
抗ウイルス剤「コペガス(R)錠200mg」がC型慢性肝炎治療薬「ペガシス(R)」との併用療法で製造販売承認を取得
中外製薬株式会社[本社:東京都中央区/社長:永山 治](以下、中外製薬)は、抗ウイルス剤リバビリン-販売名「コペガス(R)錠200mg」-(以下、「コペガス(R)」)が、C型慢性肝炎治療薬「ペガシス(R)」-販売名:「ペガシス(R)皮下注90μg」「ペガシス(R)皮下注180μg」(一般名:ペグインターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え))-(以下、「ペガシス(R)」)との併用療法として、2007年1月26日に承認されたことをお知らせします。
「コペガス(R)」は、F.ホフマン・ラ・ロシュ社(本社:スイスバーゼル市/会長兼CEO:フランツ B. フーマー)でC型慢性肝炎に対して「ペガシス(R)」と併用することを目的に開発された抗ウイルス剤です。2005年6月の製造販売承認申請後、同年9月に優先審査品目の指定を受け審査が行われてきました。
C型慢性肝炎患者300人を対象として実施された「ペガシス(R)」と「コペガス(R)」併用療法の国内第III相試験結果では、ジェノタイプ1bかつ高ウイルス量(HCV-RNA量が100KIU/mL以上)でインターフェロン未治療例に対する「ペガシス(R)」と「コペガス(R)」併用群(以下、併用群)のウイルス学的効果(投与終了後24週時のHCV-RNA陰性化率)は59.4%であり「ペガシス(R)」単独群の有効率24.0%に比べて有意に高いウイルス学的効果を示しました。
さらに、最も治療が困難とされているジェノタイプ1bかつ高ウイルス量のインターフェロン無効例に対しても、併用群は51.4%のウイルス学的効果が認められました。
併用群で承認時までに発現した主な副作用は、発熱146件(73.4%)、注射部位反応142件(71.4%)、倦怠感138件(69.3%)でした。副作用としての臨床検査値異常は白血球減少184件(92.5%)、好中球減少178件(89.4%)、ヘモグロビン減少169件(84.9%)でした。
中外製薬は「ペガシス(R)」と「コペガス(R)」併用療法の導入により、C型慢性肝炎の治療に一層の貢献ができるものと考えています。
以上
【 ご参考 】
●「コペガス(R)」の効能・効果
ペグインターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)との併用による以下のいずれかのC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
1.セログループ1(ジェノタイプI(1a)又はII(1b))でHCV-RNA量が高値の患者
2.インターフェロン単独療法で無効又はインターフェロン単独療法後再燃した患者
●「ペガシス(R)」について
日本で初めて週1回の投与でC型慢性肝炎の治療を可能としたペグインターフェロン製剤で、2003年12月から保険適応が認められています。現在は、C型慢性肝炎に対し、単独療法として使用されています。
今回の「コペガス(R)」の製造販売承認の取得と同時に併用療法の効能・効果の追加が承認されました。
*ペガシス(R)ならびにコペガス(R)は、F.ホフマン・ラ・ロシュ社(スイス)の登録商標です。