STマイクロ、最新技術「マルチメディア・ストリーミング・テクノロジー」を発表
STマイクロエレクトロニクスはマルチメディアストリーミングにおける最新技術を発表
コンスーマ・アプリケーションの設計と製造における世界的なリーダーであるSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、マルチメディア・ストリーミング・テクノロジーを特集した「ST Journal of Research」の最新号(英語版)を発行しました。同様に特定のテクノロジーをテーマに編集した以前の号では、ネットワーク・マルチメディアおよびMEMS分野のSTの研究成果と進歩状況に関する特集でした。
マルチメディア・ストリーミング・テクノロジーは、有線または無線で接続されたさまざまな端末間(セットトップ・ボックス、PC、DVDプレーヤ/レコーダ、携帯電話、その他OTG製品)でシームレスにマルチメディア・コンテンツを共有するための多数のアルゴリズムと技術から構成されています。
ストリーミング・テクノロジーをコンスーマ機器に採用することにより、コンテンツが物理的にどこにあるのか、どこで作成されたのかに関係なく、消費者はいつでも好きなときにどこからでも、動画、音楽、その他のデータにシームレスにアクセスできるようになります。
これらの手法により、マルチメディアのコーディングや再生などに関するテクノロジーを堅牢で適用性の高い配信/レンダリング・アルゴリズムで拡張できます。これらのアルゴリズムは、ユーザーに最高の機能を提供することを最終的な目標としており、IP(インターネット・プロトコル)およびパケットベース通信によるマルチメディアの伝送と共有を最適化できます。
相互連結するそれぞれのテクノロジーが非常に複雑なため、マルチメディア・ストリーミング分野には、いくつもの技術的な課題があります。中でも静止画像、ビデオ、およびオーディオ信号に関するそれぞれの特性、常に最速を保証できないIPのベストエフォートによる特性、無線接続に多く見られる損失特性、電波到達範囲内にある既存デバイスへの接続の必要性が大きな課題です。
ST Journal of Researchの編集者は、マルチメディア・ストリーミング分野の重要な問題とソリューションを広範囲に扱った10本の技術論文を集めました。スケーラブルなビデオ・コーディング、ビデオとオーディオのさまざまなネットワーク/端末への伝送、無線伝送におけるビデオとオーディオのデータ損失の軽減、ストリームに冗長性を付加することによる損失受動的抵抗の増大、モーション予測のコスト対性能比を最適化する手法など、ビデオ端末のネットワーク化および電源状態の処理の最も有望なソリューションを扱った研究論文が含まれています。
「マルチメディア・ストリーミング・テクノロジーにより、家庭内で『いつでも、どこでも』マルチメディア・コンテンツを楽しむことが可能になります」と、STの先端システム技術(AST)グループ副社長兼戦略およびシステム・テクノロジー・マネージャ兼ゼネラル・マネージャのAlessandro Cremonesiはコメントしています。「これらのテクノロジーの獲得には、コンスーマおよびマルチメディア分野の深い知識が必要です。STにはこれらの分野に対する長い蓄積と成功経験があります」ST Journal of Researchは、STのこの分野における活動を技術コミュニティと共有するための優れた媒体です。
ST Journal of Researchの目的は、主要な研究課題、方法論、ソリューションに関する知識の共有と交換を促進することです。STでは同誌を電子形式で発行しており、以下のアドレスからからご覧いただけます。
http://www.st-japan.co.jp/press/magazine/index.htm
ST Journal of Researchは、各分野で一流の大学および研究パートナーに所属する科学者および研究者との協力の下、STの研究者によって執筆されています。
すべての論文は査読を経ており、対象範囲は関連分野の専門家によって精査されています。
●STマイクロエレクトロニクスについて
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに半導体製品やソリューションを開発・提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、他社の追随を許さない高度なシリコン技術とシステムノウハウを擁しており、幅広いIP(Intellectual Property)ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力との組合わせにより、SoC(システム-オン-チップ)技術に関し世界的リーダーとしての地位を確立しています。またSTの半導体製品は、市場における技術やシステムのコンバージェンス化を促進するために重要な役目を果たしています。STは、ニューヨーク証券取引所(NYSE:STM)、パリ証券取引所(Euronext Paris)とミラノ証券取引所に上場されています。
2006年の売上は98.5億ドルで、純利益は7億8200万ドルでした。
さらに詳しい情報はSTのホームページをご覧ください。