ゾイジーン、三菱ケミカルHDのヘルスケア事業推進で4月に事業再編
ゾイジーン社事業の再編について
株式会社三菱ケミカルホールディングス(本社:東京都港区 社長:冨澤 龍一 以下「MCHC」)傘下のグループ会社である、ゾイジーン株式会社(本社:神奈川県横浜市青葉区 社長:三津家 正之、以下「ZOE」)は、今般、MCHCのヘルスケア事業戦略の一層の推進を目的とし、本年4月1日に事業の再編を以下の通り行いますので、お知らせいたします。
1.再編の内容
(1)ZOEは、蛋白工学の研究事業を、MCHCグループ内にあるバイオ分析機能と統合し、バイオマーカー探索の研究拠点として個別化医療の実現に向けて、新たにスタートする。これに伴い、ZOEは4月1日付で社名を変更する。
(2)化合物の設計及び化学合成に関わる事業は、三菱ウェルファーマ株式会社(本社:大阪市中央区 社長:小峰 健嗣 以下「MPC」)へ移管し、MPCの創薬研究機能を強化する。
(3)蛋白質構造解析に関わる事業は、株式会社三菱化学科学技術研究センターに移管し、MPCの創薬研究やMCHCグループ内のバイオ技術開発に活用する。
2.再編の経緯と目的
(1)個別化医療に関わる研究機能について
治療効果及び安全性を含めた、各個人への最適な医薬品の提供が強く求められている中、MCHCは、ヘルスケア事業の成長戦略として、個々人の状況に応じた「個別化医療」の実現を戦略課題と位置づけております。
ZOEはこれまで、創薬の標的、或いは個々人の薬剤反応性の差の原因となる蛋白質の合成や相互作用解析に関わる独自の研究の実用化に成功してまいりました。本年4月1日以降、これらの蛋白工学に関わる機能と、MCHCグループ内にて既に蓄積されているバイオ分析機能とを統合し、更にインフォマティックスに関する機能を新規に付加することにより、「個別化医療」の実現に資する研究の拠点として新たにスタートすることに致しました。具体的には、これらの統合機能は、MPCの重点疾病領域、及びMCHCグループの診断・検査事業に関連するバイオマーカーの探索を推進してまいります。
(2)創薬初期研究に関わる研究機能について
ZOEは、これまで独自の蛋白工学技術とバイオ分析技術を組み合わせ、X線結晶解析及びNMRを用いた蛋白質の立体構造解析分野において、主要国内外アカデミア、及び製薬会社から高い評価を得てまいりました。また新規の医薬候補化合物を論理的に設計し合成する手法を、MCHC内のIT技術、化学合成技術及び富士通社との共同事業、製薬会社との協業により蓄積してまいりました。
近年、効果的で質の高い創薬候補化合物の創出プロセスにおいて、こうした蛋白質立体構造を基にした論理的なアプローチの必要性が特に重要視されてきております。ZOEが有するこれらの関連技術を、本年4月1日以降、MPCの研究開発機能と一体的な運用を図り、創薬技術の一層の飛躍を図ることと致しました。
具体的には、ZOEの有する化合物の設計及び化学合成に関わる機能をMPCに、蛋白質構造解析に関わる機能は、株式会社三菱化学科学技術研究センターにそれぞれ移管し、国際的にもトップレベルのバイオ分析機能として、MPCの創薬研究やMCHC内のバイオ技術開発に活用してまいります。
なお、本再編による4月1日からの会社概要は以下の通りです。
社 名:本年4月1日に変更予定
資本金:15億円
株主構成 三菱化学株式会社 100%
代表取締役社長 加賀 邦明 (4月1日就任予定)
((株)三菱ケミカルホールディングス執行役員、へルスケア戦略室長は継続)
従業員数 約20名
事業内容 バイオマーカーの探索・研究
以 上