NTTコム、次世代ネットワークのフィールドトライアルで緊急地震速報配信などを実施
次世代ネットワーク(NGN)のフィールドトライアルにおける
アプリケーションおよびネットワーク関連サービスのトライアル実施について
NTTコミュニケーションズ(略称:NTT Com)は、次世代ネットワーク(以下、NGN)のフィールドトライアルにおいて、「ハイビジョン映像配信サービス」、「NGN網とOCN網のNNI(網間インターフェース)接続」、「地上デジタル放送のIP再送信」の実験を既に開始しているところですが、さらにこの度、以下のアプリケーションおよびネットワーク関連サービスのトライアルを実施します。
1.緊急地震速報配信サービストライアル(別紙1)
地震発生時に気象庁が発表する緊急地震速報をNGN上で配信する実験を行います。NGNのQoSやSIP(*1)によるセッション制御機能の活用により確実なデータ伝送を実現し、防災、減災に役立つ有益な情報として、予測震度と主要動(大きな揺れ)が到達するまでの時間をお知らせすることが可能となります。
2.災害時安否情報共有サービストライアル(別紙2)
災害発生時、避難所に避難してきた住民の安否情報を迅速かつ簡便に集約しネットワーク上に蓄積することで、親族等が被災者の安否情報を安全にネット上で検索可能とするシステムの実験を行います。NGNのQoS機能の活用、映像処理技術の応用により、被災地からの確実な高精細映像の伝送と迅速な安否情報の共有が可能となります。
3.ひかり認証サービストライアル(別紙3)
従来のID・パスワードによる認証と、NGN回線における利用端末の状態や端末設定情報、行動特性など複数の情報を組み合わせることで、銀行決済や株式のオンライントレードなど、高い安全性が求められるサービスをより安全に認証する実験を行います。例えば、NGNから利用する場合は高額取引を可能とし、外出先などそれ以外の場合には特定の取引が行えないようにするなど利用環境に応じた設定が可能となります。NGNの回線識別情報を利用した認証とリスクベース認証(*2)、または2WAY-SSL認証(*3)を組み合わせた国内初のマルチファクター認証技術を採用しており、今後様々な分野での応用が期待できます。
4.SIPコミュニケーションを活用したWeb連携アプリケーショントライアル(別紙4)
NGNのSIPコミュニケーションサービスを様々なWebアプリケーションから容易かつ安全に利用できるインターフェースを提供する実験を行います。今回、企業向けグループウェアを利用して、NGNと接続した電話機・PC端末への電話やテレカンファレンスなどの音声・映像コミュニケーションを実現するソリューションを沖電気工業株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:篠塚勝正)と共同で実験します。
5.「Arcstar IP-VPN」のNGN接続トライアル
NTT ComのArcstar IP-VPNとNGNを、 NGNトライアル「イーサ通信機能」におけるNNI(網間インターフェース)で相互接続し、NGNを活用した新たなIP-VPNサービスの提供に向けた実験を行います。
6.実施時期
準備が整い次第、NGNフィールドトライアル第3期(*4)にて実施する予定です。
(*1)SIP:IPに基づいた通信により、セッション制御を行うためのプロトコル。(Session Initiation Protocol)
(*2)リスクベース認証:ユーザ情報(デバイス情報、IPアドレス、行動特性)からリスク係数を算出し認証判定する機能
(*3)2WAY-SSL認証:クライアント-サーバ双方向でSSL認証を行う機能
(*4)NGNフィールドトライアル第3期の期間は2007年4月~12月を予定
<本件に関するお問い合わせ先>
【 お客さまからのお問い合わせ先 】
経営企画部 サービス戦略担当
TEL:03-6700-4141