レーザーテック、液晶カラーフィルタリペアシステム「CR‐IC」を発表
【新製品 液晶カラーフィルタリペアシステム「CR‐IC」を発表】
【概要】
レーザーテックは、従来のドライフィルム熱転写方式のカラーリペア性能を大幅に向上した、液晶カラーフィルタリペアシステム「CR-IC(Integrated Cartridge type repair head)」を開発しました。
なお当新製品は当社の2007年以降の主力製品のひとつとして期待するもので、2007年度約10台の受注を計画しています。
【背景】
液晶パネルの急激な価格下落により、コストダウンが急務になっており、歩留り向上を目的としたリペアニーズが高まっています。従来の突起欠陥を研磨テープで平坦化するリペア方式に加えて、欠陥をレーザーで除去し、除去した領域に修正剤で色付けする、カラーリペアのニーズも強まっています。
特に、近年、量産適用が開始された、インクジェット方式によるカラーフィルタ製造では、隣接した画素間のインクが混色するという新たなタイプの欠陥が発生しており、このような欠陥の修復には、カラーリペアが必須になります。このようにカラーリペアの重要性が増すなか、以前に弊社が開発した、フィルム熱転写方式カラーリペアシステムの処理速度、およびリペアフィルム消費量を大幅に改善した新システムを開発しました。また、新システムでは、自動カラーリペア機能を搭載しており、リペア作業の大幅な省力化を図っています。
【内容】
CR-ICでは、従来、大型ステージのエッジサイドに設置していたリペアフィルムフィーダーと、フィルム熱転写用ヒーターユニットが、1つのカートリッジに集積されており、このカートリッジが、ガントリーヘッドに計4式搭載されています。それぞれのカートリッジには、赤、青、緑、黒のリペアフィルムがセットされます。
リペアフィルムフィーダーとヒーターユニットをカートリッジ化したことで、リペアフィルムのフィード時間、および使用済フィルムの廃棄時間が最短化されます。さらに、各色専用のヒータを搭載しているため、フィルムの常時予備加熱と、各色個別に最適温度設定ができ、従来機に比べリペア時間を削減することができます。具体的には、従来機では、1回のリペアに1分弱必要でしたが、CR-ICでは10秒台でリペアすることができます。また、リペアフィルムの消費量を、1回あたり約30mmから6mmに削減でき、従来機に比べ1/5にすることができます。
CR-ICでは、自動カラーリペア機能をオプションで搭載可能としており、欠陥の捕捉、修正領域の決定、修正色の判断、修正後の検査を自動で実施することができ、リペア作業を大幅に省力化できます。また、約300umx300umといった、大面積の領域を1回のフィルム熱転写でリペアできるので、インクジェット方式で発生する混色画素欠陥を、効率よくリペアできます。さらに、直径1mm程度の領域に存在する、複数、かつ複雑な形状の同色欠陥を一度のフィルム熱転写でリペアする、バッチリペア機能も搭載しています。
【特長】
●フィルム熱転写方式のカラーリペアを1回あたり10秒台で実施
●リペアフィルム消費量を、従来の約1/5に削減
●自動カラーリペア機能を搭載しており、リペア作業を省力化
●混色画素欠陥、および複数、かつ複雑な形状の同色欠陥を効率よくリペア
【用途】
液晶カラーフィルタの欠陥修正
【構成】
・本体・制御用PC/コントロールボックス
【主な仕様】
●CR-ICの主要な仕様(6G仕様参考値)
本体サイズ(mm) : 3200(W)x3050(D)x2500(H)
制御部サイズ(mm) : 940(W)x700(D)x2000(H)
本体重量(Kg) : 7000
基板サイズ(,mm) : 1500x1850
基本機能 : フィルム熱転写方式カラーリペア
レーザリペア
オプション自動カラーリペア
【標準販売価格】
約1.2億円(価格は仕様により異なります)
【受注・販売目標台数】
2007年受注台数約10台
【受注開始時期】
2007年2月