東邦レオ、都市樹木の「生育不良」や「根上がり」を防ぐ「パワーミックス工法」を開発
「固くて柔らかい基盤」が街路樹の問題点を解決
-都市樹木の根上がりを防ぐ「根系誘導耐圧基盤」の販売開始へ-
都市緑化分野における土壌改良資材の開発・販売を手掛ける東邦レオ(大阪市中央区 社長 橘俊夫 資本金 30,720万円)は、街路や建築物外構、駐車場などの緑化で発生する「樹木の生育不良」や「根上がり現象」に対応する根系誘導耐圧基盤「パワーミックス工法」を開発し、3月20日より販売を開始いたします。
[ 「土木のニーズ」と「緑化のニーズ」は正反対 ]
都市景観を演出する豊かで風格のある街路樹。東京都は、平成18年12月22日付けの報道資料「10年後の東京」の中で、都道・区道を中心に無電柱化エリアを拡大させるとともに、海からの風を呼ぶため、臨海部から都心部の緑の拠点を街路樹で結ぶ「グリーンロード・ネットワーク」を形成していくと発表するなど、その役割は増大しています。
しかし街路樹の周辺環境は土木的に転圧を受け、根の伸長できる空間も狭く、生育不良や歩道の「根上がり」による歩行者への通行障害を引き起こすケースも少なくありません。平成12年に交通バリアフリー法が施行され、歩道の有効幅員を2m以上確保するようになったことから、植樹帯はますます狭小になっています。また無電柱化の推進によって大型地中埋設物が歩道下に敷設されるため、根の伸長範囲が制限されるなど、見えない空間の状況は年々厳しくなっています。
「都市のインフラを安全に確保するための地盤としての硬さ」と「健全で豊かに街路樹が生育するための柔らかな土壌環境」。狭い都市では、異なる2つのニーズを同時に満たす必要がありました。
そこで新たに開発したのが根系誘導耐圧基盤の「パワーミックス工法」です。「パワーミックス工法」は、大粒径の粗骨材をかみ合わせて上部からの転圧に耐える骨組みを形成しながら、骨材の隙間に存在する生育助材によって、根が自由に伸長できる根域空間を確保します。歩道や駐車場の利用に耐えうる路床強度を保ちながら、樹木の成長に必要な栄養分と土壌空間を十分確保できるところが大きな特徴です。平成18年12月26日には、東京都建設局の「新技術登録」の認定も取得しています。
納入形態は1m3フレコンバック入りで、販売価格は22,000円/m3から。同じく土壌の固結化が発生しやすい建物外構や駐車場分野の緑化にも拡販を行い、3年後に3億円の販売を目指します。社内に在籍する17名の樹木医の経験を活かし、今後も豊かな街路樹を育むための開発を推進していく所存です。
●舗装を持ち上げる樹木の根
●クッション砂に伸びるケヤキの根
土壌が固く行き場が無いと、樹木の根は少しの隙間を目指して展開し、成長してやがて歩道などにクラックを生じさせます。
(※ 関連資料を参照してください。)
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東邦レオ株式会社 (営業窓口)TEL 03-5907-5500
住所:東京都豊島区北大塚1-15-5
専門ホームページ:「土壌改良&樹木医WEB」http://www.soil-doctor.jp/