楽天、Webアプリケーション開発フレームワーク「Ruby on Rails」の利用を開始
楽天、株式会社ネットワーク応用通信研究所の協力を得て
「Ruby on Rails」を用いたサービスの開発および提供を開始
楽天株式会社(本社:東京都港区、代表取締役会長兼社長:三木谷 浩史、以下 楽天)は、自社の提供するインターネット・サービスの開発手段として、Webアプリケーション開発フレームワーク「Ruby on Rails」(※1)の利用を開始しました。
楽天はこれまでも様々な開発手法を導入し、拡張性や可用性の高い、コスト効率の優れたアプリケーションを構築することで、ユーザーニーズに対応したサービスをタイムリーに提供してきました。その中で、LAMP(※2)などのオープンソース技術も開発手法の一つとして活用しています。
インターネットを取り巻く環境が著しく変化する中、インターネット・サービス企業は、多種多様なニーズに対応できる柔軟な開発手法が一層求められています。楽天は、サービス開発の生産性をさらに追及していくべく、プログラミング言語Ruby(※3)によるサービスを構築するRubyプロジェクトチームを立ち上げました。同チームは、「Ruby on Rails」を用い、主にインターネットショッピングモール「楽天市場」における大規模トランザクション処理や高度なセキュリティ処理に対応したサービスを開発していきます。
また、「Ruby on Rails」および、Rubyを用いた開発手法の標準化を行い、大規模サービス開発手法の確立を行ってまいります。
なお、当取り組みにおいては、Rubyの開発者まつもとゆきひろ氏が在籍する株式会社ネットワーク応用通信研究所(略称:NaCl、本社:島根県松江市、代表取締役:井上 浩※4)の全面協力を得て、Rubyプロジェクトチームは同社よりRailsトレーニングプログラムを受講し、開発基盤「Rails Platform」(※5)を活用してサービス開発を行っています。
※1:Ruby on Rails
David Heinemeier Hansson(デビッド・ハイネマイヤ・ハンソン)によって開発されたWebアプリケーション開発フレームワーク。Model-View-Controller(MVC)アーキテクチャに基づいて構築されており、アプリケーションの開発を他のフレームワークより少ないコードで簡単に開発できるよう設計されている。
※2:LAMP(ランプ)
OSでの一つあるLinux、WebサーバのApache HTTP Server、データベースのMySQL、簡易的なプログラミング方法であるスクリプト言語のPerl、PHP、Pythonを総称した頭文字から成る造語。動的(ダイナミック)なWebコンテンツを含むインターネット・サービスの構築に適した、オープンソースのソフトウェア群を指す。
※3: Ruby
株式会社ネットワーク応用通信研究所の特別研究員であるまつもとゆきひろ氏により開発されたオープンソースのスクリプト言語。国内はもとより、海外でも高い評価を得ている。
※4:株式会社ネットワーク応用通信研究所(http://www.netlab.jp/)
オープンソースソフトウェア(OSS)の開発やOSSを利用したソフト、システムの開発を行う企業。プログラム言語「Ruby」の開発者として知られるまつもとゆきひろ氏も特別研究員として在籍している。
※5:Rails Platform
Railsのビジネス活用促進に向け、株式会社ネットワーク応用通信研究所が開発し、オープンソース・ジャパン株式会社(OSJ)が発売している「Ruby on Rails」の開発環境。Windows XP上に容易にRuby on Railsのアプリケーションが構築できる。