旭硝子、独自技術を用いたハードディスク用変成フッ素オイルを開発
当社独自技術を用いた新しいハードディスク用変成フッ素オイルの開発に成功
旭硝子株式会社(本社:東京、社長:門松正宏)は、ハードディスク(HD)用の潤滑油等に使用される新しい変成フッ素オイルの開発に成功しました。この製品は、当社独自の直接フッ素化技術(Perfect法)により製造され、フッ素系オイルの持つ高い密着性、熱安定性、耐薬品・溶剤性等の特長を損なうことなく、低粘度、低吸水特性、低摩擦特性を実現します。
ハードディスク駆動装置(HDD)では、磁気ヘッドがディスク上にデータの書き込み・読み取りを行いますが、その記録密度が年々向上するのに伴いヘッドとディスクの距離がますます狭くなっており、そのため両者が接触することが増えています。接触した際にそのまま付着することなくヘッドが再浮上するためには、ディスク表面に塗布される潤滑油に低粘度、低摩擦特性が必要とされますが、従来の製造技術ではこのような特性を持つフッ素系オイルを製造することが困難でした。
今回の製品は、当社独自のフッ素化技術であるPerfect法を採用し、フッ素系オイルの特長である高い密着性、熱安定性、耐薬品・溶剤性を維持したまま粘度、摩擦係数を低く抑えた製品であり、ヘッドがディスクに付着するのを防ぎ、HDDの信頼性向上に寄与できると期待されます。
当社は、中期経営計画“JIKKO-2007”において、フッ素・スペシャリティ事業を化学品カンパニーの成長事業として位置づけ、当社の強みを活かせる製品群へ注力することとしています。今回の製品は、新しいタイプのフッ素オイルとしてHDD以外にも広く採用が見込まれ、当社の化学品事業の中で大きな成長が期待される製品です。
以上
<付録> Perfect法
※ 関連資料参照