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ニュースリリースのリリースコンテナ第二倉庫

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2025'02.08.Sat
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2007'07.12.Thu

ライオン、洗髪するだけで細い髪をふんわり仕上げる新ヘアケア技術を開発

洗髪するだけで細い髪を「ふんわり」させるハリ・コシ付与成分の高吸着技術を開発


 ライオン株式会社(社長・藤重貞慶)ビューティケア研究所は、毛髪科学研究の一環として髪の仕上げ成分などのヘアケア技術を開発する中で、この度、細い髪に弾力性を与えて「ふんわり」させるハリ・コシ付与成分PVP/VA※1を発見いたしました。さらに、洗髪中にPVP/VAや髪をなめらかに仕上げる高重合シリコーン※2を毛髪に高吸着させる物質tac-HEA※3を新たに開発しました。tac-HEAは洗浄時に洗浄成分とともにSPコンプレックス※4を作ることで、PVP/VAなどの仕上り感触付与成分を髪に高吸着させることを明らかにしました。
 以上、洗髪するだけで細い髪にハリ・コシを付与して「ふんわり」と仕上げ、コンディショニング効果も付与する新ヘアケア技術を確立しました。

※1 酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体
※2 コンディショニング成分
※3 塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・N-(2-ヒドロキシエチル)アクリルアミド共重合体
※4 Surfactant(界面活性剤)とPolymer(高分子)が結合してできる複合物
 

1.研究の背景

 40代以降の女性の髪の悩みは、「ボリューム感がなく、ふんわりしない」ことが多く挙げられます。これは、加齢に伴い髪が細くなることと関連しており、若い世代においても髪が細い女性に共通する悩みです。
 髪が細くて「ふんわり」しないことに悩む女性は、洗髪時にコンディショナーやトリートメントなどを使用していない人がいます。これは、コンディショナーなどに含まれる油性成分の影響で髪が重くなり、トップのボリューム感がなくなり、「ふんわり」仕上がらないことに不満を感じているためです。しかしコンディショナーなどを使用しないと、仕上がりのなめらかさに満足していないのが現状でした。
 そこで、当社ビューティケア研究所は細い髪を「ふんわり」させる研究に取り組み、シャンプーで洗髪するだけで「ふんわり」としたボリューム感を出し、しかもなめらかに仕上げるヘアケア技術の開発を進めました。

2.細い髪を「ふんわり」させて、なめらかに仕上げる新ヘアケア技術の開発

(1)細い髪に弾力性を与えて、「ふんわり」させるハリ・コシ付与成分PVP/VAの発見
 細い髪は一本一本のハリ・コシが弱く、頭皮からの髪の立ち上がりが弱いため、髪全体にボリューム感がなくなり、髪型がペシャンとして見えます。
 そこで、細い髪の表面に付着して皮膜を形成し、髪に弾力性を付与する成分の検討を行いました。高分子数十種についてハリ・コシ付与効果を調べた結果、ビニルピロリドン系高分子、特に、PVP/VAにその効果が高いことを見出しました。

(2)洗髪中に仕上り感触付与成分(ハリ・コシ付与成分・高重合シリコーン)を髪に高吸着させる技術(tac-HEA)の開発
 髪が細い女性は、洗髪するだけで「ハリ・コシのあるふんわりした仕上がりの髪にしたい」と考えています。しかし、洗髪時は洗浄成分や水の影響で、髪に仕上り感触を付与する成分を吸着させることが容易ではありません。そこで、ハリ・コシ付与成分や高重合シリコーンなど仕上り感触付与成分を髪へ効率的に吸着させる技術開発に取り組みました。これが可能となれば、洗髪するだけで、ハリ・コシ付与成分や高重合シリコーンの効果で、細い髪を「ふんわり」仕上げ、コンディショニング効果も付与できると考えました。
 技術開発を進めるに当たり、洗髪中、洗浄成分であるアニオン界面活性剤とカチオン性ポリマーとが結合してできる複合物(SPコンプレックス)の包み込み作用に着目しました。SPコンプレックスは、これまではすすぎ時に髪になめらかさを付与するものとして知られていましたが、その中に仕上り感触付与成分を包み込み、髪へ高吸着させることを考えました(図-1)。
 この解決に当たっては、SPコンプレックスをより多く形成し、かつ、毛髪表面に効率よく吸着すると考えられる構造を持つ50種以上のカチオン性ポリマーを合成し、それらの効果を検討しました。その結果、ヒドロキシエチル基を持つカチオン性ポリマー(tac-HEA)がSPコンプレックスを形成しやすく、かつ、毛髪への吸着性に優れることを見出しました。このtac-HEAを用いることで、水溶性で洗髪時に髪に吸着しにくいハリ・コシ付与成分PVP/VAがSPコンプレックスに包み込まれること※5、および、髪になめらかさやスムーズな指通りを付与する高重合シリコーンの髪への吸着量が従来の約4倍に増加することを確認しました※6。

※5 SPコンプレックスを採取し、ゲルろ過クロマトグラフィーにより構成成分を分析
※6 毛髪に吸着した高重合シリコーンを抽出し、NMR(核磁気共鳴)で分析

 以上、独自のカチオン性ポリマー(tac-HEA)を開発することで、tac-HEAと洗浄成分とで作るSPコンプレックスが、PVP/VA、および、高重合シリコーンなどの仕上り感触付与成分を髪に効率的に吸着させる技術を確立いたしました(本技術内容の一部は、2006年4月30日に開催されました97th AOCS Annual Meeting & Expo<開催国;アメリカ>で発表しております)。
 さらにこの技術により、洗髪するだけで細い髪に弾力性を与えて「ふんわり」させることを確認いたしました。


 当社は、独自に開発した仕上がり感蝕付与成分の高吸着技術を応用し、髪質や髪の状態に合わせた仕上がり性能を発揮する、4タイプのコンディショナー入りシャンプーを開発し、上市いたします(2007年7月4日発表、商07-34号をご参照ください)。


以上

◆お問い合わせ窓口
 お客様相談室 03-3621-6611


<図-1>SPコンプレックスが仕上り感触付与成分を高吸着させるメカニズム
 (※ 関連資料を参照してください。)

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