大阪ガス、家庭用固体酸化物形燃料電池コージェネレーションの実証研究に参画
家庭用固体酸化物形燃料電池(SOFC)コージェネレーション
システムの実証研究に参画します
大阪ガス株式会社(社長:芝野 博文)は、財団法人新エネルギー財団(以下、NEF)が実施する平成19年度「固体酸化物形燃料電池実証研究(以下、SOFC実証研究)」に参画します。当社は、平成20年2月末までに家庭用固体酸化物形燃料電池(以下、SOFC)コージェネレーションシステムを居住住宅に20台設置し、実証データの収集を行ないます。
SOFC実証研究は、NEFが独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)の助成を受けて実施する事業であり、平成19年度から平成22年度の4年間に亘って計画されています。当社は、今回、平成19年度の実証研究の公募に対し、「設置・運転試験者」として応募申請しており、7月9日にNEFより20台分の交付の決定がありました。
当社では平成16年度より京セラ株式会社(社長:川村 誠)と共同でSOFCコージェネレーションシステムを開発しており、平成17年度から居住住宅で 出力1kWのSOFCコージェネレーションシステムの運用試験※1を実施しました。その結果、開発目標とする定格出力での発電効率45%以上(AC送電端効率※2、LHV※3)、排熱回収効率30%以上を達成するとともに、一次エネルギー削減率31%※4、CO2排出削減率45%※4を実現し、環境性にも優れていることを実証しました。
今回の実証研究では、平成19年1月に新たに開発した出力700WのSOFCコージェネレーションシステム※5を、多様な電力負荷・熱負荷条件の住戸を対象に設置し、様々な実証データの収集を行ないます。
当社は、環境に優しいSOFCコージェネレーションシステムの実用化の促進を図るため、技術開発課題を抽出するという実証研究の目的に則り、実負荷環境下における実証データの収集を図るとともに、今後も京セラ株式会社と共同で 長期耐久性の確立と一層のコストダウンに取り組んでまいります。
※1:大阪ガス・京セラ 平成18年5月16日付 プレスリリース
“家庭用固体酸化物形燃料電池(SOFC)コージェネレーションシステムの国内初の居住住宅での運用試験結果について”
※2:交流の100Vでお客さまが利用できる発電電力の効率で、燃料電池で発電した直流を交流変換するインバータでの損失やその他の補機動力を差し引いた発電効率。
※3:低位発熱量基準(Lower Heating Value)の略で、燃料ガスを完全に燃焼させたときの発熱量から水蒸気の凝縮潜熱を差し引いた値。
※4:電気を火力発電所から供給し、熱を都市ガス会社が供給するガスを熱源とする給湯暖房機などから供給する従来方式との比較。
※5:大阪ガス・京セラ 平成19年1月25日付 プレスリリース
“都市型小規模住宅にも設置可能な出力700Wの家庭用固体酸化物形燃料電池(SOFC)コージェネレーションシステムを開発しました”
以 上