三菱重工と仏AREVA、中型原子力発電プラント共同開発で合弁会社を設立
三菱重工とAREVAは新型炉開発に関する合弁会社設立に向け覚書に署名
三菱重工業(以下、三菱重工)とAREVA Group(以下、AREVA)は、中型の新規原子力発電プラントの共同開発およびマーケティング実施のための合弁会社の設立に向け、10日パリで、三菱重工の佃社長とAREVAのロベルジョン会長が覚書(MOU)に署名した。
三菱重工とAREVAは2006年10月、原子力分野での協調に関する合意に基づき、先進の原子炉を共同で開発していくことを決定して以降、共同開発炉のベースとなる概念設計を実施してきた。その結果、両社は本年4月、原子炉の基本仕様について、出力約110万kW、第三世代の3ループ加圧水型軽水炉(PWR)とすることで合意している。
具体的には、安全面では航空機落下に対する抵抗力・耐久性を持ち、環境対策面では使用済み燃料・廃棄物の発生を低減し、さらに経済性・効率性の観点から、長期連続運転のための燃料サイクル長期化への対応や、ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料の使用能力を備えるなど、両社が持つ先進の技術的特徴を盛り込むものとなっている。
この共同開発炉は、電力需要や送電網などの条件から、中型炉の採用に適した地域向けに設計される。
三菱重工とAREVAは、9月末までの合弁会社設立に関する諸手続きの完了を目指す。
以 上