ASML、36.5ナノメートルというパターンを解像できる半導体量産用露光装置を出荷
ASML、世界最小の回路パターンを実現する
半導体量産用の露光装置の出荷を発表
ASML Holding NV(本社:オランダ、フェルトホーフェン、以下「ASML」、日本法人:エーエスエムエル・ジャパン株式会社、東京都港区、代表取締役:石綿宏)は本日、量産チップレベルで36.5ナノメートル(nm)というパターンを解像できる世界で唯一の露光装置、TWINSCAN(TM) XT:1900iの初号機を出荷したことを発表しました。XT:1900iはすでに複数のご注文をいただいており、現在急速に製造のランプアップが進んでいます。同機は、年内には多数の世界の主要半導体メーカーに向けて出荷される予定です。
この受注状況は、主要なメモリーやロジックのメーカーが、戦略的な技術目標を達成するためにXT:1900iをお選び下さっていることを示しています。半導体メーカーでは、今出回っているコンピュータ機器や消費者向けエレクトロニクス製品をさらに強化する為に、チップ設計の機能をより向上させようとしており、それにはより微細で高密度の集積回路を製造することは欠かせません。
ASMLの執行副社長、マーケティング・技術担当
マーティン・ヴァン・デン・ブリンク(Martin van den Brink)のコメント
「ASMLの液浸技術は、世界トップの半導体メーカーの高い要求に対応しています。XT:1900iは、製造において実績のあるASML液浸装置シリーズの最新機種であり、お客様には36.5nmという前例のない解像度まで量産実現していただけます。」
液浸技術の量産への採用は急速に進んでおり、ASMLのTWINSCAN液浸装置により、これまでに合計200万枚を超えるウエハーが処理されています。また、そのうちの半数は前四半期に処理されています。
TWINSCAN XT:1900iについて
HydroLith(TM)液浸技術を備えたASMLのTWINSCAN XT:1900iは、レンズとシリコンウエハーとの間を液体で満たすことで、同じ波長の光源を使用しながら、より微細な回路パターンを形成できるようになっています。また液浸技術では、同等の解像度をドライ露光する場合に比べて、焦点深度やチップ上に転写される像の品質が向上します。XT:1900iは、現在量産にて使用され実績を挙げているXT:1700iの性能を基にしています。さらにXT:1900iは最高の開口数(NA 1.35)を備え、36.5nmの解像度や、自号機合わせで4.6nmという重ねあわせ、また1時間あたりのウエハー処理数131枚という生産性など、業界をリードする性能を示しています。
ASMLについて
ASMLは、半導体業界向けの露光装置を提供する世界有数の企業であり、集積回路またはチップの生産に不可欠とされる高度な装置を製造しています。本社はオランダのフェルトホーフェンにあり、株式はユーロネクスト・アムステルダム証券取引所および米国店頭市場のナスダック(NASDAQ)に「ASML」の証券コードで上場しています。詳細につきましては、ASMLのウェブサイト ASML.com をご覧ください。