住友商事、米国で風力発電タワー製造事業に参入
住友商事が米国において風力発電タワー製造事業に参入する件について
住友商事株式会社は、米国シアトル在の鋼製タンク製造メーカーであるティー・ベイリー社グループ(T Bailey Inc.社グループ)と共同で風力発電用タワー製造の専業会社、カタナ・サミット社(Katana Summit LLC)を設立し米国での風力発電用タワーの製造販売を行う。既にワシントン州に第一工場を建設し5月に本格稼動したが、今般、ネブラスカ州に第二工場を建設し、2010年までに年間400-600基のタワー製造を目指す。総投資額は約40億円。年間売り上げは、大手風力発電設備メーカー向けに、3年後200億円程度を目指す。
米国においては風力、太陽光、バイオマスなどの再生可能エネルギー需要が増大しているが、特にコスト面で優位性のある風力発電は政府、州の税制面でのインセンティブもありここ3年で急増しているが、それでも電力需要の0.5%を供給しているに過ぎない。風力発電先進地域である欧州では、デンマークで19%、スペイン、ドイツで5~6%となっており、依然低い比率にとどまる米国において、環境問題への関心がさらに高まる中、今後も需要の増大が期待できると判断した。
ティー・ベイリー社グループは、2001年以来、直径が最大4.5M、高さは100Mにもなる巨大な加工物である風力発電用タワーを製造してきており、住友商事は同社と組んで、米国・カナダにおける風力発電用タワーの年間需要3000-3500基(2010年見込み)のうち、15%程度のシェア獲得を目指す。
住友商事としては、新会社での事業収益の他、タワー材料である厚板の供給、風力発電に使用する種々の部材を世界中から調達するなど物流収益も期待している。
【新合弁会社概要】
1. 名称: カタナ・サミット社(Katana Summit LLC)
2. 所在地: ワシントン州イフレータ (Ephrata, WA) 及び
ネブラスカ州コロンバス (Columbus, NE)(2008年内操業開始予定)
3. 総投資額: 約40億円
4. 出資比率: 米国住友商事会社、住友商事株式会社の合計:50%
ティー・ベイリー社グループ(T Bailey Inc.):50%
5. 設立時期: 2007年5月設立済み
6. 目標生産量: 年間400-600基(2010年)