gooリサーチ、「第3回企業のブロードバンド利用状況」に関する調査結果を発表
gooリサーチ結果(No.155)
「第3回企業のブロードバンド利用状況」に関する調査結果
~テレプレゼンスシステムの利用意向は過半数、企業規模が大きいほど高い意向を示す~
国内最大級のインターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」(*1)を共同で提供するNTTレゾナント株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:和才 博美)と株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 田中 將介)は「gooリサーチ」登録モニター及び「goo」を利用するビジネスパーソンを対象に「第3回企業のブロードバンド利用状況に関する調査」と題して、「企業におけるビジュアルコミュニケーションの利用実態」について調査を実施しました。
有効回答者数15,628名のうち、勤務先企業においてビジュアルコミュニケーションシステム(テレビ会議専用端末、PCを利用したテレビ会議システム、動画インスタントメッセンジャー、携帯電話によるテレビ電話・テレビ会議等)を導入している企業は、全体の29.8%を占めており、導入済み事業所に勤務する回答者の約半数の47.6%が、過去3ヶ月間に1回以上の頻度で、ビジュアルコミュニケーションシステムを利用していることが分かりました。ビジュアルコミュニケーションのメリットとして、移動時間の短縮、コスト削減、情報共有の向上が指摘されており、今後の利用意向が56.0%と過半数を占めていることから、企業のビジュアルコミュニケーションは一層拡大していくものと予想されます。
また、テレプレゼンスシステム(ハイビジョン対応の大型ディスプレイを利用した会議システム)の利用意向については、53.3%と過半数を占めており、大企業ほど利用意向が高い傾向にあります。
【 総括 】
「企業のブロードバンド利用状況に関する調査」は、企業におけるブロードバンドの利用実態を明らかにすることを目的としており、第3回目として企業におけるビジュアルコミュニケーションの利用実態について調査を実施しました。比較対象の第1回調査は2006年2月に実施されたものです。(http://research.goo.ne.jp/Result/000277/)
ビジュアルコミュニケーションシステム(テレビ会議専用端末、PCを利用したテレビ会議システム、動画インスタントメッセンジャー、携帯電話を利用したテレビ電話・テレビ会議)は、高速なデータ通信サービスや端末が安価に提供されている背景もあり、企業での導入が進んでいます。今回の調査結果によると、勤務先企業がビジュアルコミュニケーションシステムを導入している割合は29.8%を占めており、導入企業に勤務する回答者の47.6%がビジュアルコミュニケーションシステムを過去3ヶ月間に利用したことがあると回答していることから、ビジュアルコミュニケーションが企業に浸透しつつあることがうかがえます。
ビジュアルコミュニケーションシステムとしては、テレビ会議専用端末が最も利用されていますが、PCを利用したテレビ会議も小規模企業を中心に増加傾向にあります。
また、ビジュアルコミュニケーションの用途では、現場レベルの打ち合わせが最も多く、次に高い用途として、幹部会議、勉強会・セミナー・研修が挙がっています。
ビジュアルコミュニケーションのメリットは、移動時間削減、コスト削減、情報共有が指摘されており、回答者の56.0%が今後の利用意向を示していることから、ビジュアルコミュニケーション市場は、今後より一層拡大することが予想されます。
また、テレプレゼンスシステムの利用意向については、53.3%と過半数を占めており、従業員規模別にみると大企業ほど利用意向が高く、1,000人以上では、68.1%を占める結果となりました。
【 調査結果のポイント 】
(1)企業のインターネット接続回線はADSLからFTTHへの移行が進む。企業のインターネット接続回線で最も多いのがADSL(31.2%)、次に多いのがFTTH(25.6%)。第1回調査(2006年2月)と比較するとADSLの割合が7.2ポイント減少し、FTTHの割合が7.3ポイント増加。企業においてADSLからFTTHへの移行が進展していることを示している。
(2)ビジュアルコミュニケーションシステムの導入率は29.8%と導入が進む。勤務先におけるビジュアルコミュニケーションシステム(テレビ会議専用端末、PCを利用したテレビ会議、動画メッセンジャー、携帯電話によるテレビ電話・テレビ会議)の導入率は29.8%。従業員規模が大きくなるほど導入率が高くなる傾向にあり、100人未満では15.8%に対し、1,000人以上では50.0%と高い。
(3)ビジュアルコミュニケーションシステムで最も利用が多いのはテレビ会議専用端末。最も多く利用されているジュアルコミュニケーションシステムは、テレビ会議専用端末で64.0%である。次に、インスタントメッセンジャーによる動画会話(21.0%)、携帯電話によるテレビ電話・テレビ会議(17.2%)と続く。
(4)ビジュアルコミュニケーションシステムは「現場レベルでの打ち合わせ」で活用される。ビジュアルコミュニケーションをどのような目的で利用したかを見ると、「現場レベルでの打ち合わせ」(50.1%)が最も多く、「幹部会議」(12.9%)、「勉強会・セミナー・研修」(12.8%)、「社内業務や社内情報システムの説明会」(7.3%)、「顧客との会話」(5.3%)と続く。ビジュアルコミュニケーションの半数は「現場レベルでの打合せ」で利用されている。
(5)テレビ会議システムの付加機能ではホワイトボード機能に対するニーズが最も高い。付加機能で最も利用されているのは、「会議案内機能」(21.4%)、次いで「チャット機能」(16.8%)、「資料閲覧・共有機能」(16.5%)と続く。今後利用したい付加機能については、「ホワイトボード機能」(33.4%)、「資料閲覧・共有機能」(23.6%)が高い。画像や資料の情報共有ニーズが高いことがうかがえる。
(6)ビジュアルコミュニケーションのメリットは移動時間削減・コスト削減・情報共有。ビジュアルコミュニケーションのメリットは、「移動時間など無駄な時間を削減し、生産性を向上する」(66.1%)、「コスト削減」(48.3%)、「情報やノウハウの共有を進め、生産性を向上する」(23.4%)が挙げられる。
(7)ビジュアルコミュニケーションの今後の利用意向は56.0%。ビジュアルコミュニケーションの今後の利用意向は56.0%で、現在の倍近くに拡大する潜在性がある。特に従業員規模が大きい企業に勤務している人ほど利用意向が高い傾向にある。1,000人以上の企業に勤務する人では68.3%が利用意向を示す。
(8)テレプレゼンスシステムは、1拠点当たり1,000万円以下の設備費用から需要拡大。テレプレゼンス(ハイビジョン対応の大型ディスプレイを利用した会議システム)の利用意向は、53.3%と過半数を占める。従業員規模別にみると大企業ほど利用意向が高く、1,000人以上では、68.1%と約7割。さらに、設備費用を踏まえた利用意向を聞くと、1拠点当りの設備費用が1,000万円を下回ると6.7%、500万円を下回ると20.1%となり、1000万円を下回ると需要拡大することが推測される。
《 補足 》
(*1)【 gooリサーチ 】 http://research.goo.ne.jp/
ポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナントと、日本のリーディングシンクタンクである三菱総研の調査企画力、コンサルティング力が融合した、高品質で付加価値の高いインターネットリサーチ・サービスです。携帯電話でアンケートに答える 「gooリサーチ・モバイル」モニター(6.7万人)、キーパーソンのビジネスマンを中心とする「gooリサーチ・ビジネス」モニター(4.3万人)、団塊世代・シニア層、ならびに若年層を中心とした郵送調査手法で回答する「郵送調査専属モニター」(3.5万人)を含め、150万人の登録モニターを擁し、消費者向け調査から、法人向け調査、グループインタビューまで、様々な市場調査ニーズに対応しています。(モニターの人数はいずれもH19年7月現在)
※調査結果詳細は添付資料をご参照ください。