IPA、7月のコンピューターウイルス・不正アクセス届出状況を発表
コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況[7月分]について
独立行政法人 情報処理推進機構(略称IPA、理事長:藤原 武平太)は、2007年7月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況をまとめました。
1.今月の呼びかけ:
「忘れずに、ネットと心のファイアーウォール※」
― 夏休みに、親子でパソコンの利用方法、セキュリティ対策を話し合おう!! ―
(1)被害の状況
最近 IPAでは、「子供がインターネットを利用していて、請求書が表示されるようになり、その画面が消えなくなってしまい、困っています」というような保護者の方からの相談を毎日のように受けています。これは、例としてアダルトサイトや出会い系サイトのような有害なサイト(以下「有害サイト」という)に、その危険性を知らずに興味本位で入り込んでしまった結果、パソコンに請求書を表示する不正プログラムが埋め込まれたためです。
(2)予防策
この様な被害に遭わないためには、
(a)ウイルス対策ソフトを導入する。さらに、常に最新のパターンファイルに更新しておく。
(b)Microsoft UpdateやWindows Update、その他ソフトのアップデートを定期的に実施してセキュリティホールを解消する。
などの基本的な対策を実施するとともに、
(c)有害サイトに行かない、有害サイト内の写真や動画を安易にクリックしない。
(d)万が一有害サイト内の写真や動画をクリックして、セキュリティの警告画面が表示されても、無視をしないで内容を確認し、安易に不正プログラムをダウンロードしない。
などの心構えも重要です。
しかし、最善の予防策はインターネット上の有害サイトにはあらかじめアクセスできないようにしてしまうことです。予防策に必要なものとしては、インターネット上に存在する有害な情報を遮断することができる対策ソフト(フィルタリングソフト)や、プロバイダによる有害サイト遮断サービス(フィルタリングサービス)があります。保護者の方がこの様な予防策を行うことで、お子さんによる、インターネット上に公開されている有害な情報へのアクセスを未然に防ぐことができます。
フィルタリングソフトは、ウイルス対策ソフトに含まれていたり、単体のソフトとして購入することが出来ます。導入する場合は、ご利用中のウイルス対策ソフトメーカー又は、販売店にご相談ください。
夏休みなど長期の休みに入り、家庭でパソコンやインターネットを利用する機会が増えます。保護者の方は、お子さんがどのようにパソコンやインターネットを利用しているかを確認してください。また、以下のサイトを参照して、利用しているパソコンのセキュリティ対策を実施してください。その際に、親子でパソコンのセキュリティ対策やインターネットを安全に利用するための約束事を決めることをお薦めします。
「パソコンユーザのためのウイルス対策7箇条」
http://www.ipa.go.jp/security/antivirus/7kajonew.html
「パソコンユーザのためのスパイウェア対策5箇条」
http://www.ipa.go.jp/security/antivirus/spyware5kajyou.html
「Windows Update利用の手順」(マイクロソフト社)
http://www.microsoft.com/japan/security/square/guard/a04g11.asp
「クリックしただけで料金請求された場合の対応方法について」
http://www.ipa.go.jp/security/ciadr/oneclick.html
(3)被害の解決策
請求書が表示された場合でも、慌てないようにしましょう。決してすぐにお金を振り込んだり、請求書の連絡先にメールや電話で問い合わせをしたりしてはいけません。一旦パソコンを再起動して、請求書が表示されるかを確認してください。再起動後に請求書が表示されなければ、そのまま無視してください。再起動後も請求書が表示される場合には、不正プログラムが埋め込まれていますので、以下の「システムの復元機能でシステムの状態を以前の正常な状態に戻す」を行ってください。それでも請求画面が消えない場合は、お使いのパソコンを初期化する必要があります。
(a)システムの復元機能でシステムの状態を以前の正常な状態に戻す
以下のマイクロソフトのホームページを参考にして、「システムの復元」機能を使用してシステムを請求書が表示される前の日に戻すことを行ってください。
ただし、選択した任意の日から現在までに行われた、OSの設定変更やソフトウェアのインストール、アップデート等をした場合は、それらの情報は消えてしまいますので、システム復元後に再度実施してください。
なお、選択した任意の日から現在までに作成した文書や送受信したメール情報並びにホームページへのアクセス履歴やお気に入りは消えません。
「システムの復元のやり方」
http://www.microsoft.com/japan/windowsxp/pro/business/feature/performance/restore.mspx
(b)パソコンの初期化
パソコンを購入した時の状態に戻す作業を実施します。
実際の作業方法は、購入時に添付されている説明書に記載されている「購入時の状態に戻す」等の手順に沿って作業してください。
作業する前に重要なデータを外部媒体等に必ずバックアップしてから作業を行って下さい。
*以下、詳細は添付資料をご参照ください。