IDC Japan、国内WANアプリケーション配信製品市場動向を発表
国内WANアプリケーション配信製品市場動向を発表
・WANアプリケーション配信市場は、2011年まで年間平均成長率14.0%で成長すると予測
・企業システムでのWebアプリケーションの利用拡大や、サーバー集約/データセンター集約の動きが需要を促進
・回線速度増加、サーバー増設/増強に対する明確な優位性の訴求が市場拡大には重要
IT専門調査会社 IDC Japan株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内WANアプリケーション配信製品(注)市場の2006年の分析と2007年~2011年の市場規模予測に関する調査結果を発表しました。
WANアプリケーション配信製品は、企業ネットワークの広帯域化によって、WANを介した企業アプリケーションの利用の増加により関心が高まっています。WANを介したアプリケーション利用の背景には、企業のサーバー統合の動きや、企業システムのWeb化、さらには、事業継続性の観点から、ディザスターリカバリー(DR)として遠距離データセンター間での大容量バックアップの実施、あるいは検討が進んでいる点も、WANアプリケーション配信製品の関心が高まる要因となっているとIDCでは分析しています。2006年の国内市場を牽引したベンダーには、パケッティア、ジュニパーネットワークス、ブルーコート、リバーベッドなどが挙げられます。
国内WANアプリケーション配信製品市場の拡大は続くと予測しています。2007年は、市場が導入期から成長期へ移行する段階とみて、前年比45%増加の高い成長率を予測しています。その後、成長率は低下しながらも2011年には110億円の市場規模に達するとみており、2006年~2011年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は14.0%とIDCでは予測しています(図参照)。
短期的には製品の認知度の高まりと共に、企業内システムにおけるWebアプリケーションの利用拡大や、企業のコンプライアンス強化の流れを背景としたサーバー集約やデータセンター集約の動きが、WANアプリケーション配信製品市場の需要を促進するとIDCではみています。一方で、回線速度の向上、サーバー性能の向上とそれらのコスト低下によって、WANアプリケーション配信製品の有効性が無効化される可能性が考えられます。現時点では、WANアプリケーション配信製品は、その対抗手段に対して圧倒的に優位な立場には立っているとはいいがたく、市場拡大の阻害要因となることが懸念されます。
WANアプリケーション配信製品が、今後多くの顧客で導入が進み、市場として確立し拡大を続けていくためには、「対抗手段である回線速度増加、サーバー増設/増強に対して、明確なROIでの優位性を訴求すべきである。WANアプリケーション配信装置導入が、サーバー増設何台分に相当するのかなど具体的な指標で導入効果を示すべきである」とIDC Japan コミュニケーションズ マーケットアナリストの草野 賢一は分析しています。
(注)IDCでは、データストリームの圧縮、トラフィックフローの監視機能、トラフィックの優先度付与、帯域最適化、キャッシング機能などを有するWAN通信を最適化する製品を、WANアプリケーション配信製品と定義しています。
今回の発表はIDCが発行したレポート「2007年 国内アプリケーションネットワーキング市場動向分析」(J7010104)にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内WANアプリケーション配信市場における2006年の市場動向やベンダー動向の分析および5年間の市場を予測に加え、国内レイヤー4-7スイッチ市場における2006年の市場/ベンダー動向と今後5年間の市場を予測しています。
(※レポートの詳細についてはIDC Japanへお問合せ下さい。)
◆2007年 国内アプリケーションネットワーキング市場動向分析
http://www.idcjapan.co.jp/Report/Com_Network/j7010104.html
<参考資料>
国内WANアプリケーション配信市場 エンドユーザー売上額予測、2006年~2011年
※添付資料を参照
<一般の方のお問合せ先>
IDC Japan(株)セールス
Tel:03-3556-4761 Fax:03-3556-4771
E-Mail:jp-sales@idcjapan.co.jp
URL:http://www.idcjapan.co.jp