東北電力、女川原子力発電所3号機の復水器における導電率の監視を強化
女川原子力発電所3号機の復水器における
導電率の監視強化について
当社、女川原子力発電所3号機(沸騰水型、定格電気出力82万5千kW:宮城県牡鹿郡女川町、石巻市)は、定格熱出力で運転中のところ、平成19年2月4日より復水器(B)(*1)の導電率(*2)に上昇傾向が確認され、その後、2月23日より復水器(A)の導電率もわずかながら上昇傾向にあることも確認され、これらが継続していることから、関連パラメータ(*3)の監視を強化することといたしました。
この事象は、復水器内で海水が流れる伝熱管(細管)などから復水器内への海水の漏れ込みがあることを示しているものであり、復水器内は、真空で引かれていることから、復水が外部へ流出することはありません。
現在の海水の漏れ込み量はわずかであり、復水は復水脱塩装置(*4)により塩分が除去された後、原子炉へ送られていることから、ただちに発電所の運転に影響を与えるものではありません。
なお、これらの事象による発電所周辺への放射能の影響はありません。
また、本事象は、法律に基づく報告事象ではありません。
以上
(参考) *関連資料参照
1.系統概要図
2.復水器構造図
3.復水器伝熱管(細管)漏れ込みイメージ図
*1 タービンを回した蒸気を海水により冷却し水に戻す設備です。
また、復水器は2台設置されています。
*2 電気の流れやすさの指標であり、水分中に塩分等が多いと電気が流れやすくなり、数値が高くなります。復水器の導電率測定の主な目的は、海水漏えいの早期検知です。
*3 関連パラメータとは、復水脱塩装置出口導電率等です。
*4 原子炉給水中の不純物を除去する他、万一、復水器内に海水が漏れ込んだ場合には塩分を除去することができます。