凸版印刷、高精細で低価格な「ステレオ印刷NTタイプ」を販売
従来比40%以上の高精細レンズを開発、
高精細・高品質、かつコストを抑えた「ステレオ印刷」の新商品を販売
凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:足立直樹、以下凸版印刷)は、この度、「ステレオ印刷(※1)」の新製品『ステレオ印刷NTタイプ』を開発しました。3月13日より販売を開始します。
凸版印刷では本製品を、「セールスプロモーション分野」(店頭広告、車両内広告、飲料・食料品用景品、イベントプレミアムなど)をはじめ、「パッケージ分野」(食料品・日用品包装材など)、「アミューズメント分野」(トレーディングカード、施設入場券など)など、高いデザイン性と訴求効果が求められる様々な分野に向けて積極的に販売を展開していきます。
<背景>
ステレオ印刷は訴求効果が高く、目を引く面白さがある一方、通常の印刷物よりコストが高くなるのが避けられなかったため、一部お客さまの用途展開の制限となっていました。こういった状況の中でも特に、食品・飲料系の商品パッケージや付録、イベントなどでの配布物といった、付加価値にコストをあまりかけられない媒体を中心に、「もう少し価格が安ければ、大量の数量を採用する」という要望が多く寄せられました。凸版印刷では、このような市場のニーズを受け、高精細・高品質でかつコストを抑えたステレオ印刷の開発に取り組みました。
<『ステレオ印刷NTタイプ』の概要・特長>
『ステレオ印刷NTタイプ』は、「高精細・高品質」と「低コスト」を両立させたステレオ印刷です。
今回、仕上がりの高精細・高品質を実現するために、新たに凸レンズの刻み目を従来の約40%以上細かくしたレンチキュラーレンズを開発。加えて、このレンズに貼り合せる絵柄の印刷精度を向上させるため、独自の最新デジタル製版技術を活用、高精細なレンチキュラーレンズと組み合わせることで、正確かつ鮮明にステレオ印刷の効果が現せる絵柄を表現できます。
これらの技術により、絵柄が切り替わる「チェンジング」の際には、文字・絵柄の残像感やレンズの刻み目によるギザギザ感が低減され、画像がくっきり、はっきり鮮明に見えるようになりました。「モーション(動画)」の場合も、連続した動きがよりなめらかに表現可能です。裏面(紙面)へのフルカラー印刷も容易にでき、更に様々な用途展開に活用できます。
また、「低コスト」については、これまで保有してきた独自のレンチキュラーレンズ生産設備「自動レンズ形成ライン」を活用することで、従来の低価格製品と並ぶ価格を実現しました。
(※1)ステレオ印刷は、凸レンズを並べて形成した「レンチキュラーレンズ」と印刷物との組み合わせ、もしくはレンズに直接印刷することで、見る角度によって、絵柄を切り替えたり、スムーズな動画を表現したり、平面上に描かれた画像を立体的に見せることができます。
凸版印刷は、ステレオ印刷で40年以上の歴史があり、多くの特許を保有しています。最近は自分の選んだ絵柄と既存の絵柄が角度によって切り替わって見えるタイプなどを販売、これまで10種類以上の種類のステレオ印刷を開発し、付録・プレミアムやPOPなど、様々な用途に採用されています。
<販売価格>
1枚あたり10円未満
※カードサイズの場合。
※サイズや枚数によって価格は変わります。
<目標採用社数>
15社程度
<売上目標>
07年度 5億円
●添付画像
「ステレオ印刷NTタイプサンプル」、見る角度によって左から右のように絵柄が鮮明かつなめらかに切り替わる