野村HD、ベトナムSCICと国営企業の株式会社化などの業務協力で合意
野村グループとベトナム国営SCIC、
ベトナム国営企業の株式会社化等の推進協力で合意
野村ホールディングス株式会社(執行役社長兼CEO:古賀信行)とベトナム国営SCIC<State Capital Investment Corporation=国営資本投資会社、総裁:Madam Le Thi Bang Tam(レ・ティ・バン・タム)>は、ベトナム国営企業の株式会社化などでの業務協力の覚書を本日付で締結したと発表した。
今後、野村グループでは、ベトナム経済の更なる発展のために国営企業を株式会社化して民間の活力を導入していこうとするベトナム政府のプロジェクトを支援していく。具体的には、野村グループはSCICに対して、傘下国営企業の再編ならびに民営化などに関する経営・投資アドバイスや、産業分析などについてのトレーニング・プログラムを提供する。一方、SCICは野村グループに対して、ベトナムにおける投資やビジネス推進に関する情報提供などを行っていく。
SCICは、コーポレート・ガバナンスやディスクロージャーの充実まで含めてベトナム企業の育成に務めるべく、世界の有力な金融機関との連携を行ってきたが、今日、日本の金融機関として野村グループもこれに加わった。
ベトナムは昨年、第11次5ヵ年計画を開始するとともにWTOに正式加盟し、APECを開催。一躍世界中の投資家や企業から注目される市場となり、世界各国から資金が流入している。この間、ベトナム政府はドイモイ(刷新)政策を加速して市場経済の導入も進めてきたが、その一方で、この好循環を維持していくためには、国営企業の株式会社化・民営化の推進がインフラ開発と並んで大きな鍵となっており、ベトナム政府も国営企業の育成に注力している。野村グループもその政策を全面的に支持していく方針である。
野村ホールディングスの古賀信行執行役社長兼CEOは、以下のとおりコメントした。
「弊社は現在アジアでのビジネスの強化を進めている。ベトナムにおいても、過去12年の歴史を持ち、これまでに築き上げた深い信頼関係のもとに、新たな投資やビジネスの拡大に向けて取り組みを開始している。今回のSCICとのパートナーシップの確立によってベトナム企業のビジネス拡大へのサポートを強化することで、我々はベトナムの経済発展に一段と高い貢献をできるものと考えている。」
また、SCICのレ・ティ・バン・タム総裁は、以下のとおりコメントした。
「昨年新設されたばかりのSCICとしては、野村グループのような経験豊富な投資家にアドバイス頂けるのは大変有難い。弊社はこの業務協力を通じてさまざまなノウハウを共有できることを大変喜ばしく感じており、SCICの発展に大きく寄与するものと考えている。これを機に、野村グループとはさらに協力関係を深めていきたい。」
<野村グループについて>
野村グループは、持株会社である野村ホールディングス株式会社とその傘下にある国内外の子会社で構成される金融サービスグループ。世界30カ国に拠点・子会社などを有するグローバルな企業体として、国内個人投資家への資産管理業、株式や債券のセールス・トレーディング業務、国内外の政府・企業などの発行する株式や債券などの引受業務、M&A/財務アドバイザリー業務、マーチャント・バンキング業務、投資信託・年金資産などの運用を行う資産運用業務などを通じて、競争力のある商品、付加価値の高い金融サービス、さまざまなアドバイスを提供している。
<SCICについて>
ベトナムにおける経済改革と国営企業の株式会社化の進展を背景に、2005年6月にベトナムの首相が100%政府出資の投資会社として設立。資本金は5兆ドン(約370億円)。主な業務は、企業への出資を含むさまざまな形でのベトナム国家資本の運用。特にベトナム国有企業の株式会社化及び民営化を進めることで、ベトナム経済の発展に資するとともに、その後はグローバルな資金運用によって利益を拡大していくことを目指していく。
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