旭有機材工業、地球環境配慮のノンフロン現場発泡ウレタンフォームシステム原液を発売
『ゼロフロン(R) APS-3N』の発売について
旭有機材工業株式会社(本社:宮崎県延岡市、資本金50億10万円、社長:岡野徹)は、樹脂事業部門において、鋳物用、電子材料用、発泡用などの工業用の製造・販売を行なっております。
このたび当社は、独自の特殊技術を利用し、地球環境に配慮したノンフロン現場発泡ウレタンフォームシステム原液『ゼロフロン(R) APS-3N』を開発し、販売を開始しますのでお知らせいたします。
1.背景と狙い
地球温暖化は深刻な問題となっており、この解決のために京都議定書に基づき日本は2008年~2012年の間に温室効果ガス排出量6%の削減を世界に約束しました。
現場発泡ウレタンフォームは、建築物等の結露防止・断熱を目的として広く採用され、従来は、主として地球温暖化係数が高いフロンガスHFC(ハイドロフルオロカーボン、地球温暖化係数890~1300)が使用されてきましたが、このような状況のもとノンフロン化が推進され、一部で実用化が図られるようになってきました。
しかし、冬場の低温時における接着性・寸法安定性の確保、原液使用量の多さや施工性の悪さに起因するコストアップ等が問題点としてあげられてきました。
当社は、大手施工店と協力しながらフェノール樹脂メーカーの立場で独自の特殊技術を利用し、上記問題の全てを解決するノンフロン原液を開発しました。この技術は特許出願中であり、製造は当社の愛知工場でおこないます。
2.『ゼロフロン(R) APS-3N』の特長
(1) 発泡剤は、水とイソシアネートの反応により発生する炭酸ガスを利用した地球にやさしい完全ノンフロン製品です。
(2) 既存設備を従来どおり使用することができるため、新たな設備投資の負担がありません。
(3) 冬場の低温時における接着性、寸法安定性は、JIS A 9526:2006 A種1に適合しており、さらに原液の使用量、施工性についても従来品並みに向上させているため経済的です。
(4) 「グリーン購入法基本方針の特定調達品目及びその判断基準」および「公共建築工事標準仕様書」に適合しています。
(5) シックハウス法告示対象外であるため、ホルムアルデヒド発散建築材料に該当しません。
(6) JIS A 1321に規定される難燃3級に適合しております。
3.今後の予定
今後は更なる高断熱化、連続成形ラインへの展開を推進し、業界をリードしてまいります。また、事業拡大のため、販売代理店を募集していきます。売り上げは、平成21年度に10億円、将来的には50億円を目指しています。