NECディスプレイソリューションズ、DLP Cinemaプロジェクター「NC1600C」を発売
DLP Cinema(R)プロジェクター「NC1600C」の発売について
― スクリーンサイズ横幅20mまで対応(※1)、(※2)、小型・軽量化を実現 ―
NECディスプレイソリューションズ(社長:津田芳明、本社:東京都港区)はこのたび、米国テキサスインスツルメンツが新規開発した0.98型 DLP Cinema(R)チップを搭載し、米国DCI(※3)が制定した上映規格に準拠した、スクリーンサイズ横幅20mまで対応可能(※1)、(※2)のDLP Cinema(R)プロジェクター「NC1600C」を商品化し、本日から受注活動を開始いたします。国内・輸出をあわせ、発売後1年間で1500台の販売を見込んでおります。
なお、希望小売価格はオープンとなっております。
「NC1600C」は、プロジェクターとランプ電源部一体型のDLP Cinema(R)プロジェクターで、従来機種「NC1500C」に比べ、軽量、小型化を図り、可搬性をさらに高めました。
パネル解像度2K(2048×1080)、オン・オフの振り角12度の米国テキサスインスツルメンツ社の0.98型DLP CinemaR チップを搭載、コントラスト比は2200:1以上を実現しております。引き締まった黒を映し出せるため、デジタルシネマやハイビジョンなどの高解像度の入力ソースを忠実に再現します。
映画業界においては、複数のスクリーンを持つシネマコンプレックスを積極的に展開しており、今後もその傾向は続くものと見込まれます。当社では、お客様に安心してご使用いただける機器をご提供することで、デジタルシネマ事業の一層の発展を目指してまいります。
なお、「NC1600C」は、2007年6月25日から28日までオランダ・アムステルダムにて開催される、「Cinema Expo International」に出品いたします。
<新商品「NC1600C」の主な特長>
1.スクリーンサイズ横幅20mまで対応可能(※1)(※2)、小型・軽量化を実現
スクリーンサイズは横幅20mまで対応可能です。(※1)(※2)
さらに、大きさは幅700mm、高さ503mm、奥行き990mm、質量は約99kgと、従来機種と比べ体積、質量ともに約32%減と小型・軽量化を実現し、可搬性の向上を図りました。
2.高精細・高コントラストを実現
米国テキサスインスツルメンツ社の解像度2048X1080ドット対応の0.98型DLP Cinema(R)チップを利用したDLP(R)方式(3チップ)を採用、コントラスト比2200:1以上を実現しています。引き締まった黒を映し出せるため、デジタルシネマやハイビジョンなどの高解像度で、かつ高コントラストを要求する入力ソースを忠実に再現します。
さらに、RGB各色15ビット幅の信号処理により、優れた色再現と幅広い階調表現を要求する入力ソースを忠実に再現、映像制作の現場でのクリエーターの要求にも対応します。
3.使い勝手を重視した機能を搭載
(1)レンズメモリ機能、ランプパワーメモリ機能を標準搭載
作品ごとに画面サイズに合わせてレンズのズーム位置やシフト位置を記憶できるレンズメモリ機能と、作品ごとにスクリーン上の映像の明るさを記憶させることのできるランプパワーメモリ機能を標準搭載しています。
画面サイズや明るさの設定が違う作品を複数上映する場合でも、信号選択のみで作品ごとに登録された条件で投写されます。
※制約条件があります。
(2)ランプ出力の制御機能を搭載
低輝度から高輝度まで任意の明るさの設定が可能です。ランプの使用時間経過に伴い起こるランプの明るさ低下に対して、明るさの変動を最小限にすることができます。
※明るさの変動を保てる時間は、明るさの設定値によります。
(3)容易なランプ交換
当社独自の機構設計により、プロジェクター後部からランプ交換が可能です。フィルムプロジェクターが横に設置され、プロジェクター側面にスペースが無いような狭い場所でも容易にランプ交換ができます。
(4)登録した信号の選択ボタン
登録した信号を簡単に選択できるようにダイレクト信号選択ボタンを搭載しました。最大8信号まで選択可能です。
(5)タッチパネル採用 (オプション)
プロジェクターの全機能を画面上から簡単に操作できるように、タッチパネルをオプションとして用意しました。
4.DLP Cinema(R)チップ防塵シールドによりメンテナンスの軽減を実現し、液冷システムを採用
DLP(R)方式のプロジェクターの心臓部とも言うべきDLP Cinema(R)チップの表面部分を、ゴミや埃が付着しないように防塵シールドすることで、コントラストやその他基本性能の低下を防ぎ、メンテナンスの手間を最小限にしました。
また、防塵シールド化にともない機器内部に熱がこもりやすくなるため、内蔵型液冷システムを採用しました。冷却液循環方式により、DLP Cinema(R)チップ部分の温度上昇を効率よく抑制することで、信頼性の向上を図っております。
5.市販のフィルムプロジェクター用ランプが使用可能
市販のフィルムプロジェクター用ランプも使用可能なので、ランニングコストを重視する映画館のニーズに対応します。(*)
(*)当社オプション品以外の使用可能ランプについては、当社にて検証後、ホームページなどで随時公開予定
6.1台で3D映像に対応可能
従来、3D映像を投写するには2台のプロジェクターが必要ですが、「NC1600C」は、1台で3D映像の投写が可能です。今後見込まれる3D映像のコンテンツの増加にも対応します。
※制約条件があります。
7.DLP Cinema(R)の機能を搭載
セキュリティやサブタイトル(字幕)等に関する米国テキサスインスツルメンツ社開発の機能であるCineLink(TM)2、CineCanvas(TM)、CinePallette(TM)、CineBlack(TM)をサポートしています。デジタルシネマ・コンテンツへの準備も万全です。
(1)CineLink(TM)2 :セキュリティ・マネジメント
サーバーとプロジェクター間のローカルリンクの暗号化サポート、海賊版(不法コピー)の追跡を容易にする「透かし」の追加など
(2)CineCanvas(TM) :イメージ・マネジメント
字幕及びキャプションの挿入、歪み補正、解像度変換など
(3)CinePallette(TM) :カラー・マネジメント
色範囲の拡張、カラー補正など
(4)CineBlack(TM) :コントラスト・マネジメント
漆黒から純粋な白色などの純粋な色調スケールの実現など
「NC1600C」のオプションレンズとオプションランプは、次の通りとなります。
<オプションレンズ>
型 名 倍 率
NC―60LS13Z Zoom Lens 1.3~1.75:1
NC―60LS17Z Zoom Lens 1.75~2.4:1
NC―60LS24Z Zoom Lens 2.4~3.9:1
<オプションランプ>
型 名 出 力 特 長
NC―16LP401 4.0kW 高輝度ランプ
NC―16LP402 4.0kW 長寿命ランプ
【「NC1600C」の主な仕様】
型 名 NC1600C
プロジェクタータイプ 統合型DLP Cinema(R)プロジェクター
投写方式 3チップDLP(R)方式
コントラスト比 2200:1以上
対応スクリーンサイズ 横幅20mまで(※1)(※2)
光 源 キセノンランプ(4.0kW)(※4)
入力端子 DVI-D×1、HDSDI×2
AC電源要件 AC200-240V 50/60Hz 単相
消費電力 最大5.5kW
寸 法 700(W)× 990(D)× 503(H)mm
(レンズ、突起部含まず)
質 量 約99kg
※1 NC1600C専用4KW高輝度ランプ「NC-16LP401」を使用、さらにスクリーンゲイン1.8のスクリーンで、輝度14ft-l(DCI準拠)での投写を実施した場合。
※2 設置環境による。
※3 DCI(DIGITAL CINEMA INITIATIVES)・・・米国大手映画会社7社が組織する業界団体。
米国ハリウッドに本社をおく7大映画スタジオが、2002年にデジタルシネマの共通仕様を確立することを目的に設立した業界団体。参加スタジオは、Disney, Fox, Metro-Goldwyn-Mayer, Paramount Pictures, Sony Pictures Entertainment, Universal Studios, Warner Bros.Studiosの7社
※4 当社オプション品以外のランプを使用した場合は、当社オプション品に比べ輝度が低下します。輝度重視の場合は、当社オプション品の使用を推奨します。当社オプション品以外の使用可能ランプは、当社にて検証後、随時ホームページなどで公開します。
<備考>
・DLP、DLP Cinemaは、Texas Instruments Incorporatedの登録商標です。
・CineLink、CineCanvas、CinePalette、CineBlackは、Texas Instruments Incorporatedの商標です。
以 上