三菱ケミカルHD、九大医などと脳梗塞関連バイオマーカーに関する共同研究を開始
九州大学(久山生活習慣病研究所)との脳梗塞関連バイオマーカーに関する共同研究について
株式会社三菱ケミカルホールディングス(本社:東京都港区、社長:小林 喜光)は、当社グループ会社を通じて、九州大学大学院医学研究院(所在地:福岡県福岡市、病態機能内科学教授 飯田 三雄、環境医学教授 清原 裕)および有限責任中間法人久山生活習慣病研究所と、脳梗塞のより良い治療、診断方法の開発を目指して、脳梗塞関連バイオマーカーの解析・探索に関する共同研究を開始することで合意いたしました。
九州大学病態機能内科学の脳循環研究室は、福岡市を中心に九大病院を含む北部九州関連7施設と協力して、脳卒中急性期患者登録(Fukuoka Stroke Registry:FSR)システムを構築し、脳卒中の臨床研究を開始しています。また、九州大学は久山町において45年間にわたり脳卒中を含む生活習慣病の疫学研究*(久山町研究)を実施しております。これら脳卒中に関する九州大学の知見が、本共同研究の基礎となります。
当社は、そのグループ内に製薬企業である三菱ウェルファーマ社と診断検査および創薬支援企業である三菱化学メディエンス社を擁し、そのグループ内企業の力を結集し将来の「個の医療」にむけた「医薬と診断の融合」を目指しております。特に、三菱ウェルファーマ社は、脳梗塞急性期の治療薬として、血栓溶解薬、脳保護薬および抗血栓薬などの医療用医薬品を提供しており、本共同研究の対象となっている脳循環を重点領域の一つとした創薬研究に取り組んでおります。また、4月1日には「医薬と診断の融合」のための技術開発を目指して、バイオマーカーR&D会社であるモレキュエンス社を設立いたしました。本共同研究は、モレキュエンス社において実施されます。
三菱ケミカルホールディングスグループは、本共同研究から将来、脳梗塞の予防と治療のための新しい診断法および治療方法を提供できるものと期待しています。
以 上
(ご参考)
[有限責任中間法人久山生活習慣病研究所の概要]
(1)社名 有限責任中間法人久山生活習慣病研究所
(2)所在地 福岡県糟屋郡久山町
(3)代表者 代表理事 尾前 照雄
(4)従業員 約10名
(5)事業内容 臨床疫学研究の受託
[株式会社モレキュエンスの概要]
(1)社名 株式会社モレキュエンス
(2)所在地 横浜市青葉区
(3)資本金 15億円
(4)株主構成 三菱化学株式会社 100%
(5)代表取締役社長 加賀 邦明 ((株)三菱ケミカルホールディングス執行役員、へルスケア戦略室長)
(6)従業員数 約20名
(7)事業内容 バイオマーカーの探索・研究
<注釈>
*:疫学研究とは、集団を対象として疾病の頻度、重症度を調査し集団間の疾病の比較、追跡調査を行うことにより、疾病の発症と修飾要因を明らかにする研究です。