日立、「バタージュ」搭載の「インテル Xeon プロセッサー サーバーモジュール」を販売
BladeSymphonyのインテル(R) Xeon(R) プロセッサー サーバモジュールに
日立サーバ仮想化機構「Virtage」を新たに搭載
同時に中小規模システム向けにコンパクトなディスクアレイ装置も新たにサポート
日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:篠本 学、以下 日立)は、統合サービスプラットフォームBladeSymphony(ブレードシンフォニー) ハイエンドモデル「BS1000」において、日立独自のサーバ仮想化機構「Virtage(バタージュ)」*1を標準搭載したインテル(R) Xeon(R) プロセッサー サーバモジュールを製品化し、7月25日から販売開始します。これにより、アプリケーションサーバや中規模データベースシステムなど、主にインテル(R) Xeon(R) プロセッサーを搭載したサーバが適用される領域においても、サーバ台数の削減やソフトウェアライセンス費用及び運用コストの最適化といったサーバ仮想化のメリットに加え、物理サーバのブートディスクを論理サーバでそのまま利用できるといった優れた物理サーバとの互換性や、物理サーバと論理サーバを一元的に管理できる高い運用管理性など、「Virtage」によるサーバ仮想化環境のメリットを受けることができるようになります。
また今回、小型高集積モデル「BS320」において、N+1コールドスタンバイ*2に対応可能な2Uサイズのコンパクトなディスクアレイ装置「BR20」を新たにサポートします。同時に提供開始する「N+1コールドスタンバイシステム設定サービス」とあわせ、中小規模システムにおいて、よりリーズナブルかつ容易に高可用システムの導入を実現します。
*1)Virtage(バタージュ):
Virtual Stageの造語。仮想化(Virtualization)を新しいステージ(Stage)に導く製品であることを連想させる日立独自仮想化機構のブランド名。
*2)N+1コールドスタンバイ:
複数の業務サーバに対し少数の共通予備サーバを用意し、万一の故障時には業務サーバのブートディスクを予備サーバに自動的に引継ぎ、短時間で業務を再開するシステム構成。
なお、今回の新製品は、7月25日(水)、26日(木)に東京国際フォーラムにて開催される「日立uVALUEコンベンション2007」において、展示およびセミナーにて紹介します。
【新製品の特長】
1.「Virtage」標準搭載 BS1000 インテル(R) Xeon(R) プロセッサー サーバモジュールの提供
従来、特に基幹業務用途向けのインテル(R) Itanium(R) 2 プロセッサーを採用したサーバモジュールに「Virtage」を搭載してきましたが、マルチコア化により性能向上したインテル(R) Xeon(R) プロセッサーのエンタープライズシステムでの採用が本格化してきたことにともない、今回「Virtage」の適用範囲をインテル(R) Xeon(R) プロセッサー サーバモジュールにも拡大しました。
「Virtage」によるIT資産の有効利用により、例えば、複数の本番環境および開発・評価環境を持つシステムを「Virtage」搭載のインテル(R) Xeon(R) プロセッサー サーバモジュールを用いて統合した場合、TCO(Total Cost of Ownership)を約30%削減することができます。
(1)柔軟な論理サーバ構成が可能
インテル(R) Itanium(R) 2 プロセッサー版と同様に、物理サーバ(サーバモジュール本体)1台あたり最大16台の論理サーバに分割して利用でき、また各論理サーバでは、LANアダプタ、ファイバチャネルアダプタなどのI/Oインタフェースを共有することが可能です。論理サーバへの物理プロセッサー割り当てには、プロセッサーを占有して高速処理を実現する占有モードと、プロセッサーを共有し1%単位のきめ細かなプロセッサー利用率の設定により処理能力を有効活用する共有モードがあります。これらを使い分けることで、リソース利用効率の高いシステムを構築可能です。
(2)優れた物理サーバとの互換性を実現
従来のソフトウェアによるサーバ仮想化環境に比べ、物理サーバのブートディスクを再構築することなく、論理サーバでそのまま利用できるなど優れた物理サーバとの互換性を備えています。このためクラスタソフトウェアやバックアップソフトウェアなどハードウェアと密接に関係するソフトウェアも、仮想化環境で利用可能です。
(3)物理サーバと論理サーバの一元運用管理を実現
管理ソフトウェア「BladeSymphony Manage Suite」により、物理サーバと論理サーバを一元的に運用管理できます。物理サーバとインテル(R) Itanium(R) 2プロセッサー サーバモジュール上の論理サーバ、インテル(R) Xeon(R) プロセッサー サーバモジュール上の論理サーバが混在している場合でも、物理/論理サーバの一元運用管理ができるなど、仮想化環境を含めたシステムの運用管理性に優れています。
2.N+1コールドスタンバイに対応したエントリークラス ディスクアレイ装置「BR20」のサポート
「BS320」において、新たにSAS*3インタフェースを採用するエントリークラス ディスクアレイ装置「BR20」をサポートしました。「BR20」は企業の部門データベースシステムやPCサーバ統合など、中小規模システム向けに適したコンパクトなディスクアレイ装置です。
*3)SAS(Serial Attached SCSI):SCSIをシリアルで接続し、高速化したディスクインタフェース規格。
(1)コンパクトな筐体を実現
現行のエントリークラス ディスクアレイ装置「BR50」「BR150」の半分となる2Uサイズ(高さ約88mm)のコンパクトな基本筐体にディスクドライブを最大12台搭載することができます。
(2)SASスイッチを業界で初めて製品化
今回の「BR20」サポートにあわせ、「BS320」のサーバシャーシに搭載可能なSASスイッチも業界で初めて製品化しました。「BS320」のサーバシャーシには、本スイッチを最大2台搭載できるため、ストレージ接続パスを完全に二重化した冗長構成を組むことが可能です。
(3)高可用なN+1コールドスタンバイに対応
「BR20」はブートディスクとしても利用できるため、N+1コールドスタンバイシステムを優れたコストパフォーマンスで実現できます。今回、「BS320」と「BR20」を用いたN+1コールドスタンバイシステムの納入に際し、必要なハードウェアの設定、ソフトウェアのインストールおよび設定を事前に行う「N+1コールドスタンバイシステム設定サービス」の提供を開始します。これにより、高可用なN+1コールドスタンバイシステムのより容易な導入を実現し、中小規模システム の高可用化に対するユーザニーズに応えます。
【新製品の価格と提供時期】
(※ 関連資料を参照してください。)
<他社商標注記>
・インテル、Xeon、Itaniumは、米国およびその他の国におけるIntel Corporationまたはその子会社の商標または登録商標です。
・Microsoft、Windows、Windows Serverは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
・Red Hatは、米国およびその他の国におけるRed Hat, Inc.の登録商標または商標です。
・Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における登録商標あるいは商標です。
・その他、記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
<関連情報>
>統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」ホームページ
http://www.hitachi.co.jp/bds/
以上
(※ 参考画像、新製品の価格と提供時期は関連資料を参照してください。)